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【DSJ/デンタルスクウェアジャパン】米国歯内療法学会のご報告

皆さまこんにちは。DSJアドバイザリーボードメンバーの嘉村康彦です。2018年4月25−28日にかけて米国歯内療法学会がコロラド州デンバーで開催されました。多くのレクチャーを受講することはもちろんのこと、友人や恩師達との再会し、非常に有意義な日々となりました。また日本から参加されている先生も非常に多く、良い情報交換ができました。

 

 

歯内療法において、日本にもアメリカにも優れたCEコースは多いですが、その中でもアメリカ歯内療法学会は一次情報に触れることのできる格好の場です。一次情報とは「本人が実際に手に入れた情報」であり、米国歯内療法学会などの大きな学会では文献や研究を発表した本人から情報を得ることができます。情報は人が触れれば触れるほどバイアス(偏り)がかかります。伝言ゲームのようなものです。私自身、情報の発信源から直接情報をもらうような、もしくは自分が情報の発信源となるような学びをすることを目標にしています。

 

Cochrane handbook for Systematic Reviews of interventionsという674ページに及ぶシステマテックレビューを論じたハンドブックによると、バイアスには大きく5種類があると記載されています。

 

〇Selection bias(選択バイアス)

〇Performance bias(実行バイアス)

〇Attrition bias(症例減少バイアス)

〇Detection bias(検出バイアス )

〇Reporting bias(報告バイアス)

 

システマティック・レビュー(systematic review)とは、文献をくまなく調査し、ランダム化比較試験(RCT)のような質の高い研究のデータを、上記のようなバイアスを限りなく除き、分析を行うことです。

しかし、残念ながら、システマテックレビューであれ、すべての論文や研究にはバイアスというものが存在します。それらの罠にはまることなく文献を理解することは正確な情報を得るために非常に重要であると言えます。

 

3月のDSJ記念講演会で講演頂いたコロンビア大学歯内療法科のキム先生はAAEでも「再生歯内療法の現在と目指すところ」という演題で講演されました。講演後には多くの質問が殺到し、質問者に囲まれる場面もありました。