皆さまこんにちは。デンタルスクウェアジャパン(DSJ)ボードメンバー、米国補綴専門医の木戸淳太です。今回は歯科における治療計画についてお話しさせて頂きます。
歯科医療において最も重要な要素は診査、診断です。しかしそれらから導き出される包括的な治療計画立案の具体的な方法やシークエンスについては、苦心なさっている方も多いかもしれません。なぜなら一般的な大学教育では個別の診療科での教育は行われても、それら全てを統合して行うinterdisciplinaryな治療計画については(少なくとも私が何も知らない歯学部生だった10年前までは)行われていなかったように思います。
日本での補綴専門医のイメージはうまく削って綺麗な補綴物を装着したり、吸着する義歯を提供することが仕事と思われがちですが、それらは私たちにとっては必要最低限の条件です。私がアメリカ、ボストンのタフツ大学で平山教授をはじめ多くの著名な先生方から学んだのは、補綴専門医として最も重要な役割は患者自身の過去と現在を把握し未来を予測すること、それに応じたテイラーメイドの治療オプションを提供すること、というものでした。
高いレベルでの治療計画立案において全てのケースに当てはまる方程式のようなものは存在しませんが、私たちが米国で学んできたいつの時代にも当てはまる普遍的な原則をシェアさせて頂くのがDSJ治療計画コースです。
治療計画を立てるということはすなわちケースマネージメントを行うということであり、当コースではシンプルなケースから複雑な難症例まで、ゴールをビジュアル化するために必要なケースマネージメント能力の習得および向上を目的としています。
米国式が全てだとは全く思いませんが、日本の歯科教育ではなかなか学ぶ機会を得ることが難しい内容かと思いますのでぜひ奮ってご参加下さい。
福岡で皆さまとお会いできるのをこころより楽しみにしております。
木戸淳太